2016.9.18 SUN 17:00~
<セットリスト>
1.ズレてる方がいい(RAINBOW)石 セミアコ 宮 タンゲマン 高 赤t.dog
2.歴史(扉) 石 茶ストラト宮 〃 高 白t.dog
3.ゴッドファーザー(グドモ) 石 〃 宮 〃
4.浮き草(THE ELEPHANT KASHIMASHI)
5.道(奴隷天国)
6.おれのともだち(エレカシ5)
7.土手(THE ELEPHANT KASHIMASHIⅡ) 石 青ストラト
8.サラリサラサラリ(THE ELEPHANT KASHIMASHIⅡ) 石 茶ストラト
9.風に吹かれて(明日に向かって走れ) 石 セミアコ 宮 タンゲマン
10.いつものとおり(奴隷天国) 石 茶ストラト 宮 ストラト(ブロンド)
11.月の夜(生活) 宮 アコギ K.YAIRI 90-BLR B 石 セミアコ
12.珍奇男(浮世の夢) 石 レスポール 宮 YAIRI→ストラト(ブロンド)
13.武蔵野(グドモ) 石 レスポール 宮 タンゲマン
14.流れ星のやうな人生(町の見える丘) 石 ストラト 宮 タンゲマン
15.昔の侍(明日に向かって走れ) 石 レスポール 宮 ストラト(ブロンド)
16.流されてゆこう(ココロに花を) 石 レスポール 宮 タンゲマン
17.Baby自転車(ココロに花を)
18.悲しみの果て(ココロに花を)
19.うれしけりゃ飛んでゆけよ(ココロに花を)
20.so many people(グドモ)
21.四月の風(ココロに花を)
2部
22.友達がいるのさ(風)
23.i am hungry
24.今宵の月のように(明日に向かって走れ)
25.涙(東京の空)
26.コールアンドレスポンス(グドモ)
27.RAINBOW(RAINBOW)
28.FLYER(starting over)
3部
29.星の降るような夜に(東京の空)
30.夢を追う旅人
31.ガストロンジャー(グドモ)
32.ファイティングマン(エレファントカシマシ)
en
33.この世は最高!(東京の空)
34.待つ男(THE ELEPHANT KASHIMASHIⅡ)
あぁ、もう野音が終わってから1週間が経とうとしている。18日のライブレポを早く書きたかったのだが状況が許してくれず今日になってしまった。
なので記憶も殆ど薄れた状態で書き殴りのメモとわずかな記憶を辿っての単なる感想になってしまいました。詳しいレポは他の方が載せているので私は18日野音2日目で感じた事などをつらつらと。
途中までしかメモれなかったが、宮本と石くんの使用楽器も書いてみた。
野音2日目の朝。外は曇り。
前日、1日目の野音終了後、気のおけない音楽仲間が赤坂へとあるバンドのライブを聴きに行っていて
夕食を共にするのに赤坂へ。様々な話に花が咲き、いつもは飲まないアルコールも
回ってしまった。お開きになってホテルへ帰還。1日目の野音の余韻に浸りながら
持ってきたポータブルBDプレーヤーにエレカシの映像を入れ、それを観ながら1日目のセトリを分析する(笑)
どのアルバムからの選曲か。こういった作業もまた、ライブの楽しみだったりする。
降雨が心配されたこの日の野音は1日目とは確かに違うライブだった。
何が違ったのか。
1日目がエレファントカシマシ、宮本の感情を思うがままに紡ぎ出した日だったと
すれば2日目のそれはロックバンド、結成30周年を迎える エレファントカシマシというプロ集団の音の塊に圧倒されたライブだったという事だ。
これは私の想像で(いつも想像なのであしからず)しかないが、
おそらく宮本は1日目を当然振り返っただろう。ラストを夢のちまたではなく待つ男にしたのも理由があると思っている。
1日目の最後に感情を露わにした宮本(何も今に始まった事ではないにしても)。
夢を追う旅人とi am hungryで老年の青春と発言し、今が新たなスタートと感じさせる現在のエレカシ。そして間もなく結成30周年。こう言った事を考え合わせると、1日目のエレカシではいけないと思ったのではないかと。
感情のほころびはプロとしては許されないと思ったのではないか。
そんな事を考えた。
1日目のセトリを基本として若干曲を入れ替えアンコールも含めて全34曲。
☆1日目あり2日目なしの曲 ふわふわ、too fine life、夢のちまた
☆1日目なし2日目ありの曲 浮き草、土手、サラリサラサラリ、うれしけりゃとん
でゆけよ、待つ男
1日目もホントに良かったのだが、それにもまして2日目のバンドとしての曲の力が凄かった。
よくライブの出来はドラムのトミにかかっていると言われるが、このトミのドラムが絶好調だった。いつもならパワーダウンしたドラムのトミを振り返り「もっとハイテンポでパワー入れて叩けよ!!」と宮本のそんな姿を余り見かけなかった。
そしてギターの石くんも今まで以上に前に出てパワフルギターテクをアピール!
いや、凄い。カッコ良かった~~~、石くん!!
特筆すべきはまず珍奇男。魚さん、ミッキーも絡んだあのグルーヴは1日目を遥かに超えていた。そしてso many people。これもバンドの実力を誇るに有り余るほどの実力発揮。1部だけでバンドの実力にただただ脱帽。一瞬のスキもない緊張感溢れるプレーの連続だった。
1曲目ズレてるを終えての2曲目「歴史」実は1日目で歌詞が一部飛んでしまった宮本だったが2日目も歌詞を間違えてしまったね。ただ、キーボードの魚さんのプレーが素晴らしかった。サビの部分で「歴史」にピッタリのロックテイスト満載の演奏に目を見張ったなぁ。勘違いかもだが、この曲で最初に成ちゃんベースが入り、しばらくして入ってくるトミのバスドラがいい音出してこの曲に重量感を与えていたと思う。
おれのともだちは2日間とも1番と2番の歌詞が入れ替わっていた様だ。
わざとなのか?それとも敢えてなのかはわからないけれど(笑)
13曲目『武蔵野』MC
「野音に、日比谷公園に、散歩に移行。懐かしい匂いがするだろ?」
14曲目『流れ星のやうな人生』MC
「雨じゃなくて良かった。いくらエレファントカシマシファンのみんなとはいえ、大雨だったらさすがに集中力を失うと、ネガティヴに考えていました」
18曲目『悲しみの果て』MC
「大事に今も歌い続けてる歌」
22曲目MC
「みんなこの曲好きだよな」
雨が降り出したのは何時ごろか。2部の頃にはもうパラパラ来ていたか。
それでも私は降り注ぐ雨と共にこの日も何度も空を見上げ、ビルの明かりを眺めた。
バンドの醸し出す音がこの雨さえも切り裂いて曲に更なるソリッド感と雨の野音という野外ならではの演出を私に経験させてくれた。
1日目のFLYERの前に宮本は
「オレ個人の努力だけでここまでやって来ました。みんなにカッコイイと思ってもらえるオレでいたいと思います。これからもついて来させてやるよ(趣意)」
2日目は、
「30年、ひとえに俺の努力のみでやってきた気がします。これからも喜んでもらえるような俺でいたいと思ってます。ついてこさせてやるよ」
と言った。宮本の発言はいつもどこかに天邪鬼な部分が入っているので全部を信用しているわけではない。しかし、エレファントカシマシは総合司会宮本の才能なくしてありえないのは事実だ。もちろんそれを見事に再現できるメンバーがいなければ意味がない訳だが。しかし、私が気に食わないのはこれからもついて来させてやるよって所かな。
宮本には申し訳ないけれど、私はアーティストとリスナーは平等だと思っている。
アーティストが身を削り命を使い尽くして作り上げた楽曲を私たちは聴く。
聴いたその感動を実生活の中で生かす。私にとってそんな事を思ったバンドはエレファントカシマシが2つ目のバンドだ。彼らの音楽は生きる力を与える。生きる道を歌う。私はそんなロックが堪らなく好きだ。
それじゃなきゃ娯楽音楽だからだ。
もちろん聴いててものすごくハッピーになるバンドももちろん好きである事は誤解なきよう。
娯楽音楽に大事な音楽をしたくない。だから曲に、作り上げたアーティストに負けないくらいに日常を戦う。戦うことにおいてアーティストもリスナーも同じなんだよ。
だから「ついて来い」と言われたら私は「うるせぇーー!!」と答える。私とあなた方は平等なんだよと言ってやる。曲を聴き続けるかどうかはリスナーである私が決める。だからあんた達が手を抜いたら、作った楽曲が心に響かないなら私は聴かないよ。それが私の聴き方だ。
アーティストとリスナーは平等だ。
と私は敢えて言っておく。
それと。
宮本は煙草を止めてとても伸びのあるいい声が出る様になったと思う。
これは長く唄っていく上で非常に重要な事だと思う。
だがしかし。
敢えて言う。
その分だけ特にエピ期や東芝期の曲を歌う時面白味に欠けてくる事も言っておく。
綺麗に伸びる声は正しく美しい。
でもエレカシの楽曲においてはしゃがれたハスキーボイスも
楽曲がロックたらしめる要素になっているのだ。
歌が上手い人、声がキレイな人の曲に感動するとは限らない。
演奏の上手いバンドの曲に感動するとは限らない。
特に宮本の声は素晴らしものを持っている。唯一無二と言っていい。
だからと言って煙草を吸えとももちろん思わない。
ただ、あの声は魅力的だった。
今あの声を出せと言っても無理なのかもしれない。
しかし、それを補って余りあるものを私は期待するし宮本はそれができると信じている。
音楽雑誌のインタビューで、今年の新春ライブで40曲近くを歌った事に触れ、
これからは質の良いライブをやって行くと言っていたから今年の野音は曲数が20曲前半くらいに抑えられるのかと思っていたが野音2日目、34曲。それも少しも疲れを感じさせないパフォーマンス。色々言ってきたが、
忘れるだろう 忘れるだろう
今日一日のできごとなど
何をなしても忘れ行くのみで
忘れ行くさ 夢のちまたへ
春の一日が通り過ぎていく
ああ 今日も夢か幻か
ああ 夢のちまた
ライブ自体は確かに夢のちまた。記憶も段々薄れて忘れていく。
秋の2日間、夢の様にあっという間に終わった野音は、ライブ自体は記憶が薄れても
彼らの鳴らす音に感動した気持ちと見上げた東京の空、高層ビル、そしてあの雨は
ずっと忘れない。1日目も2日目も違った意味あいの感動を私に与えてくれた。
エレファントカシマシ、最高!!
*記憶違い、間違いなどありましたらお許し下さい。