◎moke(s)バンドセット
2018年10月21日(日) 札幌スピリチュアルラウンジ
<セットリスト>01.メタリック・リトミック02.slow suicide03.ハムレット04.ログアウト05.THORNS&PAINS06.エイティーン07.I'm just kidding08.ビューティフルルーザー09.結晶10.F.F.O11.BLUE12.END OF THE NIGHT13.I DIG MY DIS14.BOY MEETS NERD15.果てEn.16.ヒムス
もう1ヶ月近く経ってしまったんだな。moke(s)ライブ。
今その時のセットリストで組んだプレイリストを聴いている。
今頃レポを書いていて記憶が残っているのか余り自信などないが、書いておこうと思う。
この日は18時からベッシーホールでtacicaのライブがあった。そこから移動してスピリチュアルラウンジへ。やはり一日に2本のライブのハシゴだと全てを記憶しておくのは難しいね。1本目が2本目に上書きされてしまうようで。tacicaのライブも本当に良かったから。何か言葉が出て来ない。tacicaの音楽には別の感情があるし想いがある。tacicaはまた別の時にでも。
tacicaのあと、時間的に少し余裕があったのでススキノのマックで少し時間を潰す。21時頃かな、会場に着いたのは。そこでmoke(s)を見に来てくれることになっていた方と待ち合わせ。チケットを手渡しし一緒に中に入る。丁度moke(s)の前の、元最終少女ひかさのメンバーだった人のバンドが演奏中だった。その時点ですでにフロアがかなりの人で埋っていた。集客を心配していたので少し胸を撫で下ろす。前のバンドが終わる頃にはピロウズ繋がりのかわいい25才も、mokesBOOTを見ていいなと思ったらしく、仕事後駆けつけて来てくれた。間に合って良かった。
それと、私の前に立っていたのが札幌で今年結成された「トナリノート」のGt&Voのやまもとくんだった。彼とはロスト繋がりで知り合い、一度私の地元にもライブに来てくれたので見に行かせてもらった事がある新進気鋭のエモーショナルなギターロックバンド。こんな風に繋がりが繋がりを呼び、moke(s)が始まる頃にはフロアが人で一杯だった!!おおおぉおおっぉぉぉ~~~~~!!
セットリストは上記の通り。
私は気が付けば海北さん側の2列目くらいにいた。前の方にはロストのライブでおなじみの顔が幾人も見えている。あぁついに始まるなぁ。良かった、こんなに沢山の人が集まって・・・ほのかに胸に迫るものがあった。
ステージに現れた3人。今日も海北さんは黒い草野球チームのSGキャップをかぶり上下黒で中には白T、町田さんも上下黒、小寺さんは安定のチェックのシャツが今日もお似合い。
ライブはもう本当に凄かった。素晴らしかった。私がロックに見る理想を全て兼ね備えていた。海北さんの足がハイキックを決める。狭いステージをところ狭しとあの大きな体(笑)を振り揺らす。そこにロストでは余り見ないもう一人の海北さんがいる。いうなれば「ブラック海北」?。生で聴くアンプをバリ通しのゴリゴリベースは途轍もなくカッコ良いフレーズで、元々ヘビメタ好きの私の血は燃え立たずにはいられない。そしてバービーボーイズ並み(?)と言っていい程のツインボーカル気味のコーラス。moke(s)での海北さんには夜の色を纏った分だけの色気が宿る。
そのコーラスだけど、元椿屋四重奏の小寺さんのファルセットコーラスがとても素晴らしかったのに新たに気付いて目を見張る。やりますね、師匠。
moke(s)、ゴリゴリの目茶目茶歪んだギターロックだけども、もうひとつ、物凄く歌を聴かせるバンドでもあるのね。それは町田さんの書く曲と声に力があるから。
ドラマー小寺さんは常にニコニコニヤニヤ(失礼!)していてバンドセットでもムードメイカーだった。確かmoke(s)って3人ともB型って聞いた記憶が・・・。
小寺さんの常に楽しもうとする姿勢がとても素敵。NERD前にドラムソロが聴けてとても嬉しかった。海北さんと小寺さんのリズム隊のアイコンタクト、呼吸が絶妙で少しも揺らがないのね。だから町田さんも安心してぶっ壊れられる。
町田さんのパフォーマンスは前日のアコースティックで予想はしていたけれど、長い前髪の少し隠れた目に鋭さが増している。今にも客席に飛び込みそうな勢いで、中央に出て来て、スピーカー(?)に足をかける。狂暴なビートの嵐。だけどそこに冷静さが漂うのはベテランバンドマンの証か。そこが凄いところかも知れない。それがないと町田さんもぶっ壊れられない。
フロアに腕が上がる。跳ねる。リズムを刻む。ただただ楽しくて笑顔がこぼれてしまう顔、顔、顔。ステージでの3人の格闘。町田さんの声が暗闇を切り裂く。時空を越える。町田さんの中でずっと変わらずに守ってきたであろうものが実は本当に大事なものだったことを証明するかのような。自分の表現したいものを信じて鳴らし続けて来た人のあからさまはとても美しいのだ。海北さん、小寺さんはこの不器用なSSWの凄さを世に問うにはドンピシャのメンツだったのだよね。良くバンドは偶然には存在しないという。今の時代にあってmoke(s)みたいなバンドがこうやって活動できる環境にある事がとても嬉しいし、一ファンとして、自分の信じたロックをやるために岩に爪を立てる様な努力と歯噛みをして来た果てに生まれたこのバンドを見続けたいと思った。少ないMCは海北さん担当。話すときはいつもの海北さんになる。このギャップがまた何とも。
moke(s)はバラードも秀逸で、本編ラスト「果て」アンコール「ヒムス」は泣けた。町田さんの声がクリアな甘い高音なので歌い上げる系の説得力も半端ない。「果て」・・・北海道初上陸のこの日、きっとmoke(s)の明日が開かれたに違いない。moke(s)の旅はきっと今始まったばかり。良いものを良いと必ずしも評価されない中にあって、これ程力強く自分を貫く事を誇っていいよと思えるバンドがいくつあるのかな。この曲を聴きながら改めて感慨深くなる。いいバンドを応援できて嬉しい。
この日もmokesBOOTが許可されていたけれど、スマホで映像を撮るとライブが観えない。やっと観る事が出来たライブを一瞬も見逃したくない。そんな気持ちとの葛藤(笑)。まぁ少しだけ撮らせていただきましたけれどもね。
ライブ後、フロアには沢山の笑顔の輪が出来ていた。どちらかというと男の人が多かったかな?バンドマンと思しき人、moleの店長さん、元UKPのIさんの顔も。
―― そしてmoke(s)初ライブの私たち。素晴らしいライブを観た後に繋がってゆく人と人。昨日まで知らなかった人と人が今日moke(s)を通して知り合いになる。誘った人たちが口々にいいライブだったと言ってくれた。
物販に町田さんと小寺さんが立っている。友人たちと物販に行くとなかなか町田さんとは目が合わない。でも隣にいる小寺さんがとてもフレンドリーなので助かる。今日のライブの素晴らしさを伝え、握手を交わす。町田さんのソロが気になっていたのでトートバック、moke(s)青盤の他に「町田さんのソロでオススメありますか?」と聞いてみるとWORLD JUNKを勧められた。実はこれ、とっても気に入っています。
ライブ後、一番年下の海北さんがステージの片付けをしていた。ファンは海北さんが出て来るのを今か今かと待っていた。海北さんが出て来るとファンが押し寄せる(笑)今日初めてmoke(s)に触れた友人たちがサインをもらい、握手をし、記念撮影に納まる。私は写真を撮るお手伝いをしながらとても嬉しくなっていた。トナリノートのやまもとくんが海北さんと話をしていた。海北さんが「一緒にやれるまで僕も辞められないなぁ」という。嬉しそうにしているやまもとくんの姿を見ていて私も嬉しくなる。
いやもう、こんな色の楽しさなんて初めての体験。特別な喜びと楽しさをくれる。それがmoke(s)というバンド・・・だったなぁ。
ベーシストの有江さんが言っていた「音楽は人」。
この言葉を噛み締める。ファンをこんなに大事にしてくれるバンド。
魂の籠った、命を削る全力の本気をぶつけてもらったから、全身全霊のLOVEを返します。
怒涛の2days。
北海道から飛び立つ日、3人がそれぞれ北海道の事を呟いてくれた。
札幌今年もありがとう。今回も北海道は僕の歌に、音に、打ち上げに(笑)、沢山魔法をかけてくれました。また来たいね。もっと来たいね。がんばるよ。これからも。ありがとう!大好き。海北さん
初めて札幌来たのに沢山の人が笑顔で迎えてくれてめちゃくちゃ嬉しい2日間でした。きっと一生忘れないな。また必ず近いうちに札幌戻って来ます。札幌、本当に楽しかったなあ…。帰りたくないよ~町田さん
見に来てくれた皆さんありがとう!とても楽しいライブと北海道の優しい人達とのふれあい最高でした!ありがとう北海道またくるよ北海道小寺さん
嬉しかった。来てくれてありがとうございました。北海道のファンは両手を広げてmoke(s)をお待ちしています。
補足:何かねぇ、海北さんのさりげない呟きにはいつもやられてしまう。「頑張る
よ」って。色々思ってじ~~んと胸に残る言葉よね。頑張れてるようで何よ
りです。こんな言葉を聞くと、嬉しいよねぇ。
―――― その土地でしか鳴りえない音があり
その時でしか聴こえない歌がある ―――――