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Channel: ムーンロックの日記
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JAPAN 2018年11月号 エレカシ宮本インタビューを読んだ

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 何度か繰り返し読んでみた感想。
山さんはエレカシの恩人ともいうべき人だし山さんと渋谷さんのCherry Boysがいなかったら今のエレカシもいないだろうとは思うほどの関係だけど、最近はだんだん彼らの褒め具合が鼻に付くほどに感じられる。JAPANは30th絡みでも本当に褒め捲って煽ってたからね。

 その煽りもあってエレカシは非常にハードな仕事の日々に追い捲られるわけだ。
忙しくしていれば何となく充実した毎日を送っている様に思ってしまうけど、そのトラップにまんまと嵌ってしまっている事に気づいていない。


 まず感じた違和感は山さんがアルバム『WAKE UP』を馬鹿褒めしているところだ。確かに時間があるからいいものが出来るとも限らないだろうし、時間がない中でも傑作が出来る事はあるだろう。でも宮本と山崎さんは2人で今までの縛られ続け型にはまり続けた彼らの音楽が「本当に歌いたい事が歌えるようになった」という評価。アルバムとしてはファンの間でも賛否の分かれるあのアルバムを山さんは絶賛してみせた。これにはリスナーと業界の人間との乖離を感じずにはいられなかった。
宮本もインタビューで公言しているとおり、時間のない中で高速で作り上げたアルバムだ。べた褒めするファンも多いが、私は同じような事しか歌っていない練り上げられていないアルバムだと思っているから本人たち、ちょっと自己満足が過ぎないか?
と思ってしまった。

そして厳しい状況の中を戦い続けてきた彼らの戦いの様をお客と分かち合えるようになったというライブ。夏フェスやZEPP TOURをアベレージは維持できたという。
そしてEasy Goが30thのエレカシの一つの象徴だと言っているが、夏フェスやZEPP TOURでのこの曲のクオリティを俯瞰して見れているんだろうか。確かに象徴曲だけど余りにも歌えていない事が多すぎて非ファンの人はアレ?とか最近の宮本は声が出なくなったなぁという人も結構いたほどなんだよね。
そんな事知っているのかな。余りにも身内的な評価で私は思わず笑ってしまった。

 過去の楽曲において宮本は自分の中にうごめく喜怒哀楽だけでは言い表せない様々な感情、負の部分と正の部分、天使と悪魔の部分、正義と邪悪、様々な内面にあるものとの葛藤を曲に昇華し歌って見せた。それは、宮本の心境がどうであれ、お客さんとの距離がどうであれ、彼の中に渦巻く様々な思いをを曲に正直に乗せて来たはずだ。

それが人間というものだ。いいことばかりの人生などあるはずがない。
だからこそ共感できた。不甲斐ない自分を嘆いたり、時には強引に奮い立たせたり。
時には引き籠ったり、時には相手に掴みかかったり。それが日常を生きる人々の毎日だ。

私はそんな楽曲に共感し、変に馴れ馴れしくなく一定の距離を保った凛々しい潔さに感動さえしたものだ。

それが30周年でそして『WAKE UP』で宮本は幸せになってしまった。
認められていく喜び。苦労が報われる歓喜。
それはわかるよ。でも人生ってそれだけじゃない。
そういう相対的な一時の幸福感で考え方さえ変えてしまって最早アイドルじゃないか。

ニコニコ顔を見せなくたって、リスナーは彼らの曲に自分の生き方や思いを馳せ共感して充分に幸せだった。孤高とか鎖国とかそんなの前からそうじゃなくなっているでしょう。ただ我が道を行く。誰にも媚びない姿が美しかった。
それがいつの間にか好々爺か。
今はエピック期の曲も単なるポーズでしかないような錯覚に陥るほど、宮本は満たされてしまった。そんな宮本にこれからどんな名曲ができるのか。
正直心配でもある。

 あと、宮本は自分の体を過信しすぎているね。
これまで一度もボイトレをしていないとか、医師に診てもらったことがないとか
これは威張って言えることじゃない。いったい事務所は何してるんだろうと思った。
左耳の外リンパ廔を患ったとはいえコンスタントにバンドマンの活動をしてきたエレカシ。言っておくがもっと物凄い苦労をして音楽を続けているバンドなんてたくさんいるからね。ある意味バンドの苦労の歴史を映像で見せちゃうなんて姑息なアピをやって来たんわけだ。あざといよね。あざといのは正義じゃないよ。
これって褒め言葉じゃないからね。
バンドは好きにやればいいよ。
でも私はちゃんと選ぶし、違う物は違うといいたい。

それがバンドに対するファンの誠実だと思っている。





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